代表者の変更登記
取締役会非設置株式会社(「特例有限会社」を合わせて、以下「有限型株式会社」といいます。)における代表者の変更登記の添付書類は、改正前の有限会社の代表者の変更登記と同様です。
特例有限会社についてはこちら
会社法の株式会社の代表者関係条項はこちら
有限型株式会社の代表者変更登記は意外に複雑です。有限型株式会社の代表者変更登記に必要な添付書類をチャート図化しました。
チャート図の「参照質疑応答」は、旧有限会社時代の質疑応答ですから、「有限会社」とあるのは「有限型株式会社」と、「社員総会」とあるのは「株主総会」と読み替えてください。
取締役1名の場合でも、特例有限会社を除き、取締役及び代表取締役の就任による変更の登記が必要です(平成18年3月31日法務省民商第782号要旨)。

いくつかの設問がありますので、ご自分のケースに当てはまる場合は「YES」、違う場合は「NO」を選択して、次へ進んでください。
最終的に出るA〜Eまでの5通りの結果をクリックし、チャート図の下にある結果表に記されている内容をご覧ください。

※ チャート図中「規定」は、下記の規定を指します。
  第○条  当会社に代表取締役1名を置き、取締役の互選によって定める。
     ②  当会社を代表する取締役は、社長とする。
※ チャート図中「文例」は、下記の各規定を指します。
  第○条  当会社には、取締役○名以内を置く。
  第○条  当会社に取締役2名以上あるときは、内1名を取締役の互選
         (株主総会の決議)によって代表取締役と定める。
     ②  当会社を代表する取締役は、社長とする。


辞任又は死亡した代表者以外に取締役がいますか?
取締役は2名以上
いますか?
取締役1名の体制を
維持しますか?
代表取締役を選定
しますか?
定款に規定が
ありますか?
定款に文例が
ありますか?
定款に規定が
ありますか?

取締役複数+代表取締役
添付書類
辞任届又は戸籍謄本(商登54④)
株主総会議事録(商登46)+株主リスト(商登規61③)
取締役が2名以上おり、新たに選任しない場合は不要
取締役決議書(商登46)
定  款(商登規61①)
就任承諾書(商登54①)
印鑑証明書(商登規61④⑥Ⅱ)
委任状(商登18)
参照質疑応答
有限会社の定款に「代表取締役は取締役の互選により定める。」とある場合、定款を変更しない限り社員総会でこれを決めることはできない(登研244.70)。
有限会社の定款に代表取締役は取締役会で選任する旨の規定がある場合の代表取締役の変更登記の申請書に添付すべき定款は、その全部である(登研449.90)。
有限会社の代表取締役の改選に伴う変更登記申請書に定款を添付するときは、代表取締役が原本と相違ない旨記載の上、登記所に届け出る印鑑と同一の印鑑を押印すべきである(登研527.175)。

取締役複数+代表取締役
添付書類
辞任届又は戸籍謄本(商登54④)
株主総会議事録(商登46)+株主リスト(商登規61③)
就任承諾書(商登54①)
代表取締役の就任承諾書は不要(取締役を選任しない場合
は全て不要)
印鑑証明書(商登規61④⑥Ⅰ)
委任状(商登18)
参照質疑応答
社員総会で代表取締役を選任している場合は、代表取締役の辞任による変更の登記の申請書には、代表取締役の辞任を承認する旨の社員総会議事録の添付を要する(商事法務1302.30、登研597.126)。
有限会社の定款に代表取締役に関する規定がない場合でも、社員総会で代表取締役を選任できる(登研156.52)。

取締役1名
添付書類
辞任届又は戸籍謄本(商登54④)
定  款(商登規61①)
委任状(商登18)
参照質疑応答
有限会社の定款に、取締役は2名以内を置き、代表取締役1名置くと定めてある場合、代表取締役たる取締役が死亡したときは、後任代表取締役を選任せず直ちに残任取締役から代表取締役の死亡の登記申請があった場合は、受理して差し支えない(登研254号)。

取締役1名
添付書類
辞任届又は戸籍謄本(商登54④)
株主総会議事録(商登46)+株主リスト(商登規61③)
取締役1名の体制に対応するために、定款変更が必要
印鑑証明書(商登規61④⑥Ⅰ)
委任状(商登18)
参照質疑応答
「当会社は、代表取締役1名を置き、取締役の互選によって定めるものとする。」旨の定款の定めのある有限会社において、A、B2名が取締役、Aが代表取締役であったところ、Aが死亡した場合、代表取締役及び取締役死亡の登記を取締役Bから申請することはできない(商事法務1203.40)。

取締役1名
添付書類
辞任届又は戸籍謄本(商登54④)
株主総会議事録(商登46)+株主リスト(商登規61③)
就任承諾書(商登54①)
印鑑証明書(商登規61④⑥Ⅰ)
委任状(商登18)
参照質疑応答
ただ一人の取締役が死亡した場合には、総社員の同意を得て招集手続を経ずに開かれる社員総会において、後任者を選任する(登研214.125より一部抜粋)。
会社を代表すべき取締役に関する定めのない有限会社の取締役の就任による変更登記申請書には、社員総会の議事録に押した出席取締役の印鑑について市区町村長の作成した証明書を添付することを要する(登研326.73)。

印鑑証明書の添付について詳しくはこちら
 特例有限会社
平成18年5月1日現に有限会社である会社(以下「旧有限会社」といいます。)は、今後も、「特例有限会社」という名の特殊な株式会社として存続します(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備法」といいます。)第2条第1項)。
旧有限会社の定款、社員、持分及び出資一口は、存続する株式会社の定款、株主、株式及び一株とみなされます(整備法第2条第2項)。
発行可能株式総数及び発行済株式の総数は、旧有限会社の資本の総額を出資一口の金額で除して得た数となります(整備法第2条第3項)。
公告方法は、原則「官報」となります(整備法第5条第1項、会社法第939条 例外は、整備法第5条第2項以下を参照してください。)。
定款には、全株式の内容として株主以外への株式の譲渡について会社の承認が必要である旨の定めがあるものとみなされます(整備法第9条第1項)。
特例有限会社は、株式の譲渡制限に関する規定を廃止すること又は株主間の株式の譲渡につき会社の承認を要する旨の定款の変更をすることはできません(整備法第9条第2項)。
特例有限会社は、非公開会社として扱われます。したがって、例えば、募集株式の発行事項の決定は、原則株主総会の特別決議が必要です(会社法第199条第2項)。
取締役(代表取締役)、株主総会以外の機関は、監査役しか置くことができません(整備法第17条、会社法第326条第2項)。また、会社法の役員任期規定、決算公告義務の適用はありません(整備法第18条、会社法第332条、第336条、整備法第28条、会社法第440条)。
特例有限会社は、株主総会で定款を変更して株式会社を名乗ることができます。その場合、「株式会社の移行による設立登記」と「特例有限会社の解散登記」を同時に申請することを要し、その登記によって通常の株式会社へ移行します(整備法第45条、第46条)。
通常の株式会社へ移行することにより、直ちに役員任期規定が適用されます。その結果、登記申請時点で選任後3年を経過している取締役は、登記申請日をもって退任することになります。ただし、定款を変更して商号変更と同時に取締役の任期を10年まで伸長すれば、当該取締役の退任時期は7年後になります。
有限会社を設立後11年以上経過し、その間一度も取締役の改選を行っていない場合、商号変更を決議する株主総会において、株式会社の取締役を選任する必要があります。
 株式会社の代表者関係条項
会 社 法
(株主総会以外の機関の設置)
第326条  株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。
    ②  株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人又は委員会を置くことができる。
(株式会社の代表)
第349条  取締役は、株式会社を代表する。ただし、他に代表取締役その他株式会社を代表する者を定めた場合は、この限りではない。
    ②  前項本文の取締役が二人以上ある場合には、取締役は、各自、株式会社を代表する。
    ③  株式会社(取締役会設置会社を除く。)は、定款、定款の定めに基づく取締役の互選又は株主総会の決議によって、取締役の中から代表取締役を定めることができる。
    ④  代表取締役は、株式会社の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
    ⑤  前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
(取締役会の権限等)
第362条  取締役会は、すべての取締役で組織する。
    ②  取締役会は、次に掲げる職務を行う。
1 取締役会設置会社の業務執行の決定
2 取締役の職務の執行の監督
3 代表取締役の選定及び解職
    ③  取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
(以下省略)
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